にし茶屋街

にし茶屋街目次

  1. にし茶屋街について
  2. にし茶屋街の見どころ
  3. にし茶屋街の周辺
  4. アクセス方法
  5. Tiktokで情報を見る
  6. instagramで情報を見る
  7. Googleで口コミを確認
  8. Twitterで情報を見る

にし茶屋街について

古都金沢には江戸文化の面影を色濃く残し、現代も受け継がれている場所があります。

「茶屋」と聞いて何をイメージしますか?お茶を振る舞うお店、喫茶店やティールームをイメージするのではないでしょうか。

古都金沢ではそういった意味合いの「茶屋」ではありません。古都金沢の「茶屋」は、大人の社交場として芸妓さんがお客様をもてなす場所。

芸妓さんとは着物を着て、舞や唄・三味線などの芸を披露し宴席でお客様をもてなす女性をいいます。江戸時代にその文化が始まり、時を越えてなお古都金沢では「茶屋」が受け継がれています。

その「茶屋」が集まった街が「茶屋街」です。現在金沢では「ひがし茶屋街」「主計町茶屋街」「にし茶屋街」が三大茶屋街として存在しています。

「ひがし茶屋街」「主計町茶屋街」は観光客が多く訪れるエリアなのですが、「にし茶屋街」は比較的観光客が少なく、ゆったりとした時間が流れています。今回は「にし茶屋街」をじっくりとご紹介していきます。

「にし茶屋街」は1820年(文政3年)に誕生したといわれており、現在までに200年以上の歴史を誇ります。

金沢城の南西に位置し、当時は大門の入り口に番所が置かれるほど、大勢の人々が行き交い大変な賑わいを見せていました。

規模も上町と下町に分かれており、通り1本になった現在と比べると大きいものだったと考えられます。

規模こそ小さくなったものの「にし茶屋街」は当時の美しい街並みを現在でも受け継いでいます。

それは茶屋特有の建築様式にヒントがあります。

出格子で造られており、その中でも「木虫籠(きむすこ)」と呼ばれる出格子で建築されています。

屋内からは屋外の様子はよく見えますが、屋外からは屋内の様子は見えにくいという特徴があります。

実用性を兼ねているのはもちろんですが、その繊細な木組みは美しさを感じるデザインで、100mあまりの通りに茶屋建築が連なる様子は街全体の統一感もあり木造建築の温かみもありで、思わず写真におさめたくなるストリートです。

「美音」「明月」「はん家」「浅の家」「華の宿」の5軒のお茶屋が営業しています。

実は「ひがし茶屋街」「主計町茶屋街」と比べて「にし茶屋街」は、最も多い17名の芸妓が所属しています。

夕暮れ時には「にし茶屋街」の軒下に明かりが灯り、どこかから三味線の音色も聞こえてきて花街の様相を見せています。

どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出し、本来の茶屋街の空間が広がります。

現在も茶屋文化の一つとして「一言さんはお断り」が守られているので、いきなり芸妓あそびと呼ばれる芸妓さんと宴席をともにすることはできません。

しかし、どんな感じなのか気になる方も多いはず。

そんな芸妓の世界を少しでも体験できる場所が「にし茶屋街」にはあります。

そこは「金沢市西茶屋資料館」で、無料でお茶屋の雰囲気を体験できます。

2階に上がるとお茶屋の部屋が再現されており、畳敷きの和室造りにおしゃれな赤い壁、調度品に至るまで金沢の美意識が感じられる素敵な空間です。

1階はこの地で幼少期を過ごした大正時代のベストセラー作家、島田清次郎の資料館になっています。

金沢市西茶屋資料館には観光ボランティアガイド「まいどさん」が常駐していていますので、分からないことがあれば気軽に質問することができます。

資料館のことだけでなく、周辺散策についてもアドバイスしていただけるので嬉しいですね。

「にし茶屋街」にはもう1ヶ所、お茶屋の雰囲気を体験できる場所があります。

1820年からの建物が残る「華の宿」です。こちらの2階は、夜は宴席として使用され、実際に芸妓さんが通われているとのこと。

1階の喫茶店を利用することにより、こちらの2階の見学が可能となっています。

1階の「茶房タイム」でお茶メニューをいただきましょう。

お抹茶やコーヒーなどが用意されています。宴席の様子を紹介するアルバムなども眺められるので、目を通しましょう。

予備知識を得てひと息ついたら、見学のために2階へ上がりましょう。

2階には3部屋あり、表通りに近い方から「前座敷」「広間」「はなれ」と呼ばれています。

大人数の宴席の場合は前座敷と広間を仕切る襖が取り払われるそうですよ。

お座敷には輪島塗の長テーブルが置かれており、他にも九谷焼、山中漆器などの地元の伝統工芸品が配置されています。

また、宴席で欠かすことのできない雪洞(ぼんぼり)もとてもおしゃれで印象的です。

ライトも灯されて臨場感たっぷりですよ。実際に稼働している部屋の内部の様子が事細かく見学できるのは貴重です。

またこちらのお座敷では他のお座敷には見られない特徴があります。

それは「群青の真」と呼ばれる壁の色が群青色で彩られていることです。

江戸時代の金沢で内装に青を使用できるのは武家だけでした。

「にし茶屋街」は武家屋敷跡で有名な長町に暮らす武士が支えたことから、青を使用することが許されたのだそうです。

実際「ひがし茶屋街」のお茶屋で使用されている色は赤と緑です。この「群青の真」を見るだけでもこの場所を訪れる価値はありそうですね。

にし茶屋街の見どころ

「にし茶屋街」は他の茶屋街と比べて人通りも多くないので、美しいストリートの様子は写真におさめやすいです。

街並みを写真に撮ったり散策したりと距離こそ短いですが、「にし茶屋街」にはまだまだ魅力的な場所があります。

ここからは見どころをご紹介します。

「にし茶屋街」を訪れたらはずせないスポットをお伝えしようと思います。それでは順番にご紹介していきます。

「甘納豆かわむら」

店名の通り甘納豆の専門店です。

お抹茶文化が浸透している金沢ではお茶請けが欠かせません。

甘納豆もその一つ。舌が肥えている金沢市民御用達の甘納豆専門店なので味はお墨付きです。

しかも種類が豊富でバラエティ豊か。正直どれにしようか迷うなど嬉しい悩みが生まれてしまいますね。

甘納豆に使用される豆は大納言・大正金時・とら豆・紫花豆・うずら豆・青えんどうや石川県産の能登大納言・金沢だいず・大浜の黒豆などです。

普段なかなか味わえないものも多いのではないでしょうか。

甘納豆の他に羊羹メニューも豊富に取り揃えています。こちらの羊羹は2つの味が1本で味わえるもの。

例えば、フランスいちご+奥能登揚げ浜塩、赤ワイン+コーヒー、しょうが+黒ゴマ、メープル+濃イ抹茶、フランボワーズ+能登大納言など、2色のグラデーションに彩られ見た目もおしゃれです。

素材や製法にこだわり、漂白剤・着色料・保存料を一切使用せずに作られたかわむらのお菓子は健康志向の方にもおすすめ。

パッケージも可愛らしく量もそれほど多くないので持ち運びに便利。

「にし茶屋街」を訪れた記念に、お知り合いの方のお土産におすすめです。

喫茶スペースも併設されているので、甘納豆や他のメニューも味わうことが可能となっています。ぜひ訪れてお気に入りを見つけてくださいね。

「甘納豆 かわむら」

石川県金沢市野町2丁目24-7

TEL.076-282-7000

次にご紹介する、に茶屋街の見どころスポットは

「落雁諸江屋 にし茶屋菓寮 味和以 (らくがんもろえや にしちゃやかりょう あじわい)」です。

1849年、江戸時代末期の嘉永二年創業の落雁専門店「諸江屋」の「にし茶屋街」に佇むお店です。「花うさぎ」という可愛らしい花を模った一口サイズの落雁が有名で、手にしたことがある方も多いのではないしょうか。

そんな金沢を代表する老舗のお菓子屋さんのカフェが、「にし茶屋街」にあるのです。そのメニューが大変美味しいと評判になっているのでご紹介していきます。

「季節限定メニューを展開」

「らくがん」と描かれた渋い赤茶色ののれんをくぐり、落雁などの販売スペースを横目に店内の奥へ進むと「西茶屋菓寮 味和以(あじわい)」というカフェスペースになっています。

夏季限定~大人のかき氷~

夏季限定で登場するのが「かき氷 宇治金時」です。深い抹茶色で気品さえ感じられるかき氷がいただけます。

追い掛け用の抹茶と練乳がセットになっており、上質な苦味が癖になりそうな大人の味です。

練乳なしでは最初はなかなか食べ進められないかもしれませんが、後引く美味さというのはこのことでしょうか。

この渋さ加減と練乳の甘さが口の中でハーモニーを奏でます。

正直お子様にはおすすめできませんが、大人のかき氷としてぜひご賞味ください。

冬季限定~能登大納言ぜんざい~

こちらは七輪を目の前にして、自分でお餅を焼き上げていただく、過程が楽しいと話題のメニューです。網の上で焦げ目をつけながら膨らんだお餅を眺められるなんて、小さな幸せすら感じられる瞬間です。見るからに美味しそうに焼き上げたお餅を上質な大納言で炊いたぜんざいの中へ。出来立て作り立てならではの食感と味覚。ここでしか体験できないお味ですね。

塩昆布も添えられていますのでアクセントになりますよ。メニュー以外にも加賀名物の加賀棒茶が振る舞われる点がポイント高いです。加賀棒茶は金沢市民の愛飲しているお茶で、風味が濃く一度は試してほしいお茶の一つです。金沢土産の候補に加えてみてはいかがでしょうか。

「落雁諸江屋 にし茶屋菓寮 味和以」

石川県金沢市野町2-26-1

TEL:076-244-2424

以上甘味処2店舗、「にし茶屋街」の見どころスポットとしてご紹介しました。

ぜひ訪れて、「にし茶屋街」の素敵時間を過ごしてくださいね。

にし茶屋街の周辺

金沢観光ではずせないスポットが「にし茶屋街」の近くに存在しています。

それは『忍者寺』と異名を持つ「正久山 妙立寺(みょうりゅうじ)」です。加賀藩主・前田家の祈願所として担ってきたお寺です。

どうして『忍者寺』と呼ばれるようになったのでしょうか。

それは、堂内を巡ると秘密が見えてきます。

「妙立寺」は加賀3代藩主前田利常公が、1643年、(寛永20年)に建立した日蓮宗のお寺です。

その頃は徳川幕府の勢力が強く、諸大名がささいなことで取り潰されていく時代でした。

そんな中加賀藩内では万が一に備え、幕府の攻撃を迎え撃つ準備をしており、その最たるものがこの「妙立寺」といわれています。

『忍者寺』と呼ばれるように多彩なカラクリが仕掛けられた堂内巡りは楽しいツアーといえるでしょう。

巧妙に隠れることができる「隠し階段」があるかと思えば、「落とし穴階段」があったりとあらゆるカラクリが満載です。

うっかり足を踏み入れたりしたら中からは開けられない「切腹の間」など名称にも驚かされます。

ガイドさんなしでは出られないといわれる『忍者寺』。

ツアーは小グループに分かれてガイドさんに誘導されながら進んでいくのでご安心くださいね。

当時のスリリングさを想像したり、歴史的背景を知ると何度でも訪れたくなるはず。

リピートしたくなるそんなワクワクスポットです。こちらの見学は非常に人気が高いので予約が必要です。

予約をしてから訪れるようにしてくださいね。

<正久山 妙立寺(通称:忍者寺)>

  金沢市野町1-2-12 

拝観時間 9:00〜16:00 

拝観料 大人(中学生以上)1,000円、小学生700円 

予約は電話のみ(076-241-0888)

アクセス方法

それでは最後に「にし茶屋街」へのアクセス方法をご紹介します。

西茶屋街は、金沢駅から約2.6km、徒歩だと40分ほどの距離のところに位置しています。

バス利用なら、金沢駅から北陸鉄道バスで約15分、「広小路」下車で徒歩3分です。

※「城下まち金沢周遊バス」が運行しています。

金沢駅東口を起点に、金沢市内の観光地を巡る循環バスです。「右回りルート」「左回りルート」それぞれ約15分間隔で運行しているので、非常に便利!

「1乗車」大人200円、子ども100円

「1日フリー乗車券」大人600円、子ども300円です。1日フリー乗車券は車内販売はしていないので、事前に取り扱い窓口・ホテル等でご購入ください。

車の場合は北陸自動車道「金沢西IC」から約15分になります。個々の店に駐車場はなく、「にし茶屋観光駐車場」があるので、そちらを利用することになります。

東京から金沢への行き方

飛行機:所要時間約2時間20分

東京駅→羽田空港→JAL→小松空港→小松空港リムジンバス→金沢

※乗り換えが多いのが難点ですが、所要時間は比較的短く、事前に格安航空券を購入できれば経済的にお得な場合もあります。

新幹線:所要時間約2時間30分

東京駅→金沢駅

北陸新幹線が開通したので、「今すぐ金沢に行こう!」と思い立ったら行くことが可能です。

運賃は高めかもしれませんが、待ち時間も少なく移動できますね。

高速バス:所要時間約8時間30分

東京駅鍛冶橋バス停→金沢駅西口

夜行バスになります。バスの中で眠れる人ならおすすめです。

最近は3000円以下のチケットも出てきたので、経済的には一番お得な移動手段になります。

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